オランウータン日誌

保育士をしています。本と落語と自転車が好きです。

様々なジャンルの本を並行して読み進める――本と本をつなげて自分だけの星座を描く

哲学の本からモテテクニックの本まで何でも好きです、オランウータン日誌です、こんにちは。いったい何なりたい人なんだろう。


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大学時代、文学部の教授ではなかったけど、ある先生が本の読み方について講義の中で話していたのが、今でも心に残っている。


本はたくさん読んだほうがいい――それも、自分の専門分野以外のジャンルもどんどん読んだほうがいい。


詳しくない分野のことなのだから、全部が全部理解できるわけはないが、それでも、自分なりに腑に落ちるところや、気になるところ、印象的なところがあるはずだ。


そうした小さなひっかかりを様々な分野に作っておくと、初めは脈絡なく点在していただけのそのひっかかりが、あるときつながることがある。引っかかっていたある本のあるフレーズが、異ジャンルの本の、別の角度からの視点から見ることで、すとんと理解できることがある。


点と点でしかなかった知識でも、様々な本を読んで広くたくさんの点を持っていれば、それは線としてつながっていく。


そうして、自分なりにつなげていった線で、自分だけの星座を描いてほしい。その星座は生きていくうえで貴重な指針となって、自分の歩む道を照らしてくれるんじゃないか――。

様々なジャンルの本を並行して読み進める


もう何年も前の話だし、僕の都合のいいように解釈しているだけかもしれないけど、そんな意味合いのことを教授は言った。


それ以来、本は3、4冊を並行して、小説、新書、実用書もしくはエッセイを、読み進めている。


中高生のころは、本を読む=小説を読むことという固定観念があったんだけど、様々なジャンルの本を読むようになってから、小説ばかりを読んでいたころよりもかえって、ずっと深く小説を読めるようになった気がしている。


海外文学を読んでいて、日本の哲学書のあるフレーズが連想されたり、大人たちが遊ぶだけの筋のないような小説を読んで、霊長類学者の遊びの考察を思い出したり……。小説に限ったことじゃなくて、料理化のエッセイを読んで脳科学を連想したり、はたまたモテの本を読んでいて自己肯定感や保育のことを考えたりする。


こんなふうにして、自分なりの考えができてくるのだろう。こうして形作られた考えが、はたして幸せな人生を歩むための光となるのかは分からないけど、少なくとも、周りに流され続けるよりは、きっと楽しいんじゃないかとも思ってる。


以上、オランウータン日誌がお届けしました。


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