オランウータン日誌

保育士をしています。本と落語と自転車が好きです。

三年前のきょう撮った写真

オランウータン日誌です、こんにちは。


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三年前のきょう、2012年11月27日に、友だちとサイクリングに出かけた多摩川の近くで撮った写真。


多摩川サイクリングロードは、立川と国立の市境くらいでいったん途切れて、少し路地の細い通りを抜けて、また川べりに戻る。


もとからスピードを出すわけではないけれど、路地では徐行程度の速さで走っていて、だから、この猫と出会うことができた。

方法的な直線の道は、鉄道やハイウェイのように平原を掘り起こし、山や谷を突き抜けて最短距離で進む。そのあとをこんどは機関車が、自動車が、騒音や排気をまき散らしてゆく。これに対してランドネの道は、風景と折り合いをつけながら、ときに風景のその襞のなかに紛れ込んだり、杜を迂回したり、別の道に通じたりして、うねうね進んでゆく。この「長く、曲がりくねった、ぎざぎざした、雑多な」ランドネの道で、人は寡黙なものにふれる。思いがけないものと遇う。用がないものにも目を向ける。自分が方法の道の上にいればぜったいにふれられないものに、ふれるのである。(鷲田清一)


以上、オランウータン日誌がお届けしました。


ちなみに、三年前の出来事を思い出すように促してきたのはFacebookです。そんなにマメに何かをアップしていたわけではないのだけれど、こうして振り返る機会を思いがけず作ってくれると楽しい。