オランウータン日誌

保育士をしています。本と落語と自転車が好きです。

若い職員に教えてもらえること

よくも悪くも、経験を積むと色々なことが見えてくる。

 

それはもちろん、保育に対する見通しを持つことができて、周到に準備しながら子どもと関われるということでもあるのだけど、と同時に、「できない」ことが分かって、割り切って考えるようになることでもある。

 

きょうは、一年目の保育者が、体制が手薄な中で、主となって保育を展開した一日だった。

彼女の退勤時に、がんばっていたね、どうだった?と聞いたら、涙を流し始めて面食らう。

 

ーーもっと丁寧に子どもと関わりたいと思ったのにできなかった、あの時の自分のこの動きでよかったのか考えてしまう……。

 

もちろん、一年目の職員が保育を展開している様子は気にかけていて、僕からすると、その時できうる保育を、彼女はしっかりとおこなっていた。にも関わらず、そうか、そんなことを感じながら保育していたのか。

 

「その時できうる」が明確に見えるということは、「よりよい」をあきらめることと紙一重だ。若い人をフォローする、という意味でも、彼女の思いや気持ちを聞く必要があるんだけど、それだけでなく、彼女の子どもへの姿勢から、僕は多くを学ぶべきなのだ。