スマホばかり見てると悲しい
濃厚接触者として経過観察だった期間は、妻とゆっくり会話する時間も取れていなかった。久々に職場まで行けば疲れるし、何を話すわけではないけど、会話がしたかった。
帰宅して食事をとっている間、先に息子とご飯を終えた妻も食卓にいて付き合ってくれた。でも、始終スマホをいじっていて、僕はそれが気になって会話を楽しめなかった。
会話を楽しめないので、こちらからは話題を提供しなくなる。妻はますますスマホを見ながらの発話。僕の返答は素っ気なくなる。悪循環だ。
何でそんなに機嫌が悪いの?と問われるので、スマホばかり見ているのが気になる、ということを伝える。
ーースマホくらいしか楽しみがないのは分かってるから、こんなこというのも悪いなとは思うんだけど……。
仕事と家事育児で忙しいのは分かるし、出産後に集中力が落ちたとも聞いていたから、スマホがちょうどいい娯楽なのだろうと思って、嫌味でも攻撃でもなく、そう言った。言ったのだけど、これは余計だったようで「すごくムカついた」と吐き捨てて妻は席を立つ。
多くのSNSは、節度を持って使わないと、集中力のない暇人から時間と小銭を巻き上げる装置に成り下がってしまうと思っている。だから、妻がスマホばかり見ながら話していると嫌な気持ちになるのだろう。
相手を変えようとするのはいい結果を招かないとよく言われるが、どうなんだろう。僕はスマホやSNSについてこう考えていて、だから、せめて僕と話す時間だけはスマホをどっかに置いておいてほしいと伝えようと思う。そこで妻がどう出るかは、妻の自由だ。
* * * * *
と、思ってたら、きょう帰宅してみると、妻はジェーン・スーの本で読書。読書だと、やな気持ちにならずに会話が楽しめる。不思議……。これはスマホと本のメディア特性の違いなのか、単に僕の好みの問題なのか。
いずれにせよ、妻には感謝しかないな。
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