大きい公園まで歩いた。
もうすぐ来る春を予感させる陽気だった。夫婦で休みだったが、特に予定はなかった。
妻が友だちから借りた『東京タラレバ娘』を読んだり家事をしたりして午前中を過ごして、午後から出かけることにした。
近所の大きい公園まで歩くことにした。近所といっても片道5キロ程度はある道のりだった。近所の、こちらは本当に近所の家から徒歩5分くらいのところにあるベーグル屋さんでおやつを買って、用水路沿いの遊歩道を公園まで歩いて行った。
ふだんから家に二人でいるのだから、話す時間はたくさんあるのに、こうして散歩に出かけたときのほうがたくさん話をする。週末の飲み会のこと、遊びに来た友だちのこと、読んでいる本のこと、漫画のこと……。散歩に出かけたからって、散歩先でみた梅だの小鳥だのの話ばかりをしているわけではなくって、家でだって話せることばかりだ。
以前、友だちと歩きに出かけたときにも、なぜ歩きながらだと話が尽きないのかをくどくど考えていた。共通の目的地に向かうという意識、対面ではなく横並びや前後などの会話のプレッシャーが少ない状況、景色の変化という会話以外の刺激。そんなことが散歩で気まずい間が少ない要因なのだろうけど(夫婦で散歩するときには間がどうのこうのとさすがに僕も考えないけど)、身体を動かす気持ちよさが、会話にも波及して、楽しく話をしている気分を後押しするんじゃないか、そんなことを新たに思った。
orangutan-nisshi.hatenablog.com
目的地の公園につくとベーグルを食べて、ウクレレを弾いて、甘酒を買って飲んで、また引き返して5キロの道を歩いて帰ってきた。花粉のせいか、僕も妻もずっと鼻がつまっていた。
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