オランウータン日誌

保育士をしています。本と落語と自転車が好きです。

夏気分を盛り上げるために無理やりにでも浴衣を着る――2015年の夏に夫婦で浴衣を着て出かけたところ

浴衣好きが高じて大学時代、夏場は浴衣で授業を受けていたオランウータン日誌です、こんにちは。


さすがに今はたまにしか浴衣を着ることはないけれど、今年も、夏らしい遊びをいろいろとやった。


開放的な気分でワイワイやるのも夏らしくていいんだけど、浴衣を着てのんびり出かけるのも夏らしい風情を味わうことができる。


特別なことがなくっても、肩ひじ張らずに、何気なく浴衣を着て出かけてもいいんじゃないかと思っていて、だから、今年はあえて浴衣を着て出かける機会を作っていた。結局、7月末から8月いっぱいまでで、4回浴衣を着た。

江戸東京たてもの園夕涼み


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小金井公園内にある江戸東京たてもの園では、毎年、夕涼みとしてさまざまなイベントが行われる。


たてもの園は、古民家から瀟洒な近代建築まで、さまざまな日本の建築が移築展示されていて、イベントごとがない時に訪れても楽しい公園だ。「千と千尋の神隠し」の湯屋のモデルとなったとされる銭湯や薬屋があることでも有名になった。


風情ある建築物がたち並ぶ園内の雰囲気は、浴衣で訪れるのにぴったりだ。夕涼みの日は、浴衣割引も実施されていることもあってか、来場者の浴衣率は高めだ。


落ち着いた雰囲気のイベントだからか、浴衣アラサー女の来場者が多くって、これはオランウータン日誌の嗜好でしかないんだけど、浴衣はアラサーにこそよく似合う。10代や20代前半の女子が着るきらきらしたものではなく、落ち着いた色柄の浴衣をしっとりと着こなしている、素敵浴衣アラサー女子の高確率出没スポットと、勝手に認定してる。眼福かな。


盆踊りや音楽ライブ、居酒屋に屋台、いろいろな企画があって、大人から子どもまで楽しめるいい夏イベントだ。ただ、去年までは落語が投げ銭で聞けたり、古い写真館でプロと思しき老人が味のある写真を撮ってくれたりしていたのが、今年はなくって残念。


それでも、江戸東京たてもの園夕涼みは、浴衣を着て遊びに行くならこれ以上ないくらいぴったりなイベントだ。

浅草で寄席を見て、ホッピー通りで一杯ひっかける


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言わずと知れた東京の観光名所、浅草。


浴衣を着て浅草界隈を散歩するだけでも、見どころはたくさんあるだろうから楽しい。手ぬぐい専門店のふじやとか扇子の文扇堂とか、下駄屋さんとかを見て回るとか、梅園であんみつ食べるとか、上げ始めたらいとまがない。水上バスに乗るのもいいなぁ……。


でも、今回の浅草を訪れた主目的は演芸ホールで落語を見ることだ。


寄席は、一日中やっていて、どの時間から入場してもいいようになっている(が、一度退場したら再入場は不可)ので、僕たち夫婦は昼ご飯を食べてから、昼の部の最後らへんから入って、7時前にホールを出た。


寄席の内容については、具体的に語るだけのボキャブラリーを持ち合わせていないので省くけど、マジックあり、小唄あり、落語あり、と充実の内容で、どれも声をあげて笑うほど面白い。ずっと見ていたくなるが、座っているとお尻が痛くなるので2時間が限界で、最後まで見届けずに出てしまった。


演芸ホールを出た後は、すぐ近所のホッピー通りへ。


一億総昼酒時代の到来を感じさせる怒涛の飲み屋街。路上に席が設けられていて、開放的な気分で一杯ひっかけられる。ただし、飲み歩こうにもどの店もホッピーが似合うような同じ雰囲気の店ばかり。オシャレに飲む、というわけではないけど、これはこれで楽しい飲み方だ。

調布市花火大会を対岸の川崎市で見る


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浴衣で出かける定番といったら、花火大会が一番に挙げられるんじゃないか。


ということで、調布市の花火大会を見に行ってくる。多摩川の中州が打ち上げ場所で、川からの涼しい風を感じながら、夏の終わりの風物詩を楽しんだ。


調布市側の混雑を避けて、対岸の川崎市側の河川敷で見たんだけど、空いてるし、目の前で見られるし、快適に大迫力の花火を堪能した。


南武線中野島駅で友だちと落ち合って、河川敷に着いたのが6時過ぎ。それでも、ちゃんと5,6人がゆったり見られる程度のスペースを確保できた。とはいえ、音楽の演出は聞こえないし、下の方で上がる花火は見えなかったりするんだけど、それでも余りある快適さ。

神宮球場でのナイター


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神宮球場に、わざわざ浴衣を着てプロ野球を観に行く。


野球場で浴衣を着る理由なんかほぼないのに、夏っぽさを実感するために着ていったわけだけど、暮れてゆく空の色や、夜風の涼しさを感じながら見るナイターは、気分がいい。花火も上がるし、もの好きな人には浴衣で野球観戦も悪くないんじゃないか。


orangutan-nisshi.hatenablog.com

浴衣を着ると夏気分が盛り上がる


浴衣がよく似合うような情緒あるところから、別に浴衣じゃなくてもいいところまで、ことあるごとに浴衣を着て出かけたわけだけど、実は男の浴衣はすっごく楽ちんで、3分もあれば着つけられる。するっと袖を通して、ぴたっと襟を合わせて、くるくるっと帯をまいたら、きゅっと締めて出来上がりである。するっ、ぴたっ、くるくるっ、きゅっ、ってなもんである。計3分。その上、着心地も割と快適で、見た目だけでなく実際にも涼しい。


こんなお手軽で快適なのだから、男子のみなさんはもっと浴衣を着ればいいのに、と思いつつも、女子はそうはいかなくって、妻は着つけるのも大変だし、帯で締められるからか、ごはんはあまり食べられないしで、かなり難儀する様子だ。


自分は手軽で快適なのにこんなことを言うのは悪い気がするんだけど、ちょっとした不便があっても、それすらも乙ってことにして、夏気分が盛り上がる浴衣でのお出かけ、来年もたくさん行けたらいいと思っている。


以上、オランウータン日誌がお届けしました。