オランウータン日誌

保育士をしています。本と落語と自転車が好きです。

ナイターは夏の風物詩――神宮球場でプロ野球を観てきた

夏が大好き、夏バテにならないコツは夏らしい遊びをめいっぱい楽しむことだと妄信しているオランウータン日誌です、こんにちは。


f:id:nafu38:20150726211829j:plain


夏だ、ビールだ、ナイターだ!ということで、明治神宮球場にプロ野球を観戦しに行ってきた。


記憶をたどってみても、野球少年だった小学生以来の観戦、約15年ぶりだ。


15年前といえば、毎晩プロ野球がテレビ中継されていて、しかも30分くらい延長してその後のプログラムに影響が出たりしていた。今はなき「ズームイン!朝」ではプロ野球ネッケツ情報というコーナーで大々的に試合結果が取り上げられていた。シーズンオフには、毎回同じような内容の珍プレー好プレー(略してチンコープレー)がゆるーく放送されていて、家族に呆れられながらも毎回楽しみに見ていた。


大のプロ野球ファンだった少年時代も今は昔、野球自体もサッカー等々に押され気味だけど、久々に球場に出向いてみると、超楽しかったので、オランウータン日誌的楽しかったポイントを整理。


夏気分をめいっぱい味わえるので、プロ野球が全然わからない人も、球場に出向いて観戦したらけっこう楽しめるんじゃないか。

明治神宮球場のよいところ

暮れてゆく空、夜風の涼しさ


東京のプロ野球が行われる野球場といえば、神宮球場のほかには東京ドームがまっさきに思い浮かぶんじゃないか。言わずとしれた全天候対応型、空調完備の大きな球場だ。夏に行くなら、東京ドームのほうが快適!……となりそうなんだけど、屋根なんか全然なくって、狭くって、熱気あふれる神宮球場こそ、夏の野球観戦にぴったりだ。


6時の試合開始前はまだまだ陽射しも強くってかなり暑い。熱気の中、試合を観戦する。熱中して観戦して、イニングの合間に息をついてみると風が涼しくなっていることに気がつく。空はすっかり夕焼けに色づいている。陽が落ちた後、試合が折り返しに入る5回終了時には花火も上がって、夏気分を盛り上げてくれる。


夏だ、ビールだ、ナイターだ!みたいな昔ながらのキャッチフレーズの意味も(僕は下戸なのでぜんぜん飲まなかったんだけど)分かるというものだ。


f:id:nafu38:20150726191028j:plain

狭い……だからこその迫力!ホームランも!


神宮球場は狭い。こじんまりとしていて、だからこそ、グラウンドが近くて、プレーの迫力が伝わってくる。僕が観に行った日はライト雄平の矢のような送球を間近に見て圧倒された。ブルペンも近くて、ピッチャーが投球練習をしている様子がよく見られた。(ブルペンといえば、僕が野球少年だった90年代、それはつまりヤクルト黄金時代で、その時代を支えた選手たちが今や監督、コーチになっているのがまた感慨深い。スライダーで鳴らした天才・伊藤智仁ブルペンで投球練習を見ていて、ひとり盛り上がる。監督だって、巧打好守の名選手だった真中だ)


狭いから、広い球場ならただの外野フライになるような当たりでも、ふらふら~っとスタンドに入ってホームランになったりする。ピッチャーにとってはたまったもんじゃないのだろうけど、観ている分にはホームランが見られると楽しい。


ホームランが出たり、得点が入ったりすると、スワローズ側の席では傘踊りという独特の応援がある。「東京音頭」に合わせて観客が傘をふる。僕たち夫婦は傘を持っていなくて、なんか楽しそうでいいなぁ……、なんて話していたら、前にいた男性がどうぞ、なんて傘を貸してくれて、ちゃっかり傘踊りを楽しんで来た。傘をふるだけで得られる一体感と充実感。スワローズ側の応援席なら、ぜったい傘は買って持っていった方が盛り上がる。


f:id:nafu38:20150726182611j:plain

大人の楽しみ


繰り返しになるけど、僕はあまり強くないのでビールは飲まない。でも、ビヤ樽をしょった売り子のお姉さんはかわいい。眼福かな。もし飲めたらぜったい好みの女の子が近くに来るのを待ち構えて買う。(違う……そっちじゃない……そう、こっち……きたきたー!)おねえさーん!ビールくださーい!って感じで楽しめるに違いない。


バックスクリーン裏には赤ちょうちんの居酒屋もあって、聞くところによると地鶏炭火焼とか食べられるらしい。バックスクリーン裏というロケーションといい、赤ちょうちんといい、メニューといい、とても野球を見に来る人が客とは思えなくって笑えるんだけど、きっと呑み助にはたまらなく楽しいんだろうなぁ。ビール好きうらやましい……。


ちなみに、酒の肴的なものじゃなくても、メガ盛りソーセージとか、かなり食べでがあって満足いくものだった。どうせジャンクフードと侮るなかれ。

楽しく観戦できる演出多数!


15年前ぶりに球場で観戦してみて驚いたことは、楽しく観戦できる工夫がなされていたことだ。


スタジアムDJなる男が折々出てきて応援の音頭をとったり、マスコットのツバ九郎とドアラの掛け合いが観られたり、各選手のテーマ曲が打席に入ったりマウンドに上がったりするときに流されたりする。テーマ曲が「浪漫飛行」だったり「夏祭り」だったり、絶妙にみんなが知っている曲で、思わず一緒に歌って盛り上がる。かわいいチアリーダーが出てきて、みんなでTRFの「easy to dance」を踊ろう!とかいう演出もあって、コンセプトはよくわからないけど楽しく踊りまくる。同じ阿呆なら踊らにゃ損損だ。


衝撃的だったのは、攻守交代のあいだ、ストップウォッチで時間が計られていて、試合展開がキビキビ流れていくようになっていたことだ。昔は、9時前に試合が終わることなんてめったになかったのに、僕が観に行った試合は8対7という乱打戦だったのに、8時51分には試合が終わってた。見ている方としては、やっぱりテキパキと試合が展開していったほうが飽きずに見てられて、いい。次の日も仕事だったし。

野球観戦は季節感までふくめて楽しい!


野球のルールも分かるし、ちょっとは知っている選手もいるとはいえ、僕はすっかり野球から遠ざかってしまっている。一緒に行った妻にいたっては、どの選手も知らないし、ルールもたぶんタッチアップとかは分かってないんじゃないか。


にもかかわらず、二人とも試合にかなり熱く入り込んで、思わず声を張り上げて応援して盛り上がった。もちろん、乱打戦で見ていて飽きない好ゲームだった、というのもあると思うのだけど、きっと球場独特の熱い雰囲気にいつの間にか乗っていったのだ。


心躍る試合に熱中したり、夕暮れの空の色や涼しい風に目を細めたり……、暑い夏の風物詩として、やっぱりナイターはいい。


ちなみに、夏っぽさを盛り上げるために、わざわざ夫婦そろって浴衣を着ていった。ラブラブだ。


以上、オランウータン日誌がお届けしました。