オランウータン日誌

保育士をしています。本と落語と自転車が好きです。

本を整理することは自分をふりかえること――定期的に古本屋に本を売る話

夫婦共通の趣味は読書とサイクリング、週末には公園に自転車で出かけて読書を楽しむという、お金がないなりの余暇生活を送るオランウータン日誌です、こんにちは。


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我が家の本事情


夫婦そろって本を読むといっても、あくまで趣味程度のものなので、読書量としては二人合わせて月に10冊程度。図書館は利用していないので、単純計算で毎月10冊の本が新たに加わるとなると、本棚はすぐにパンクしてしまう。


ということで、本が大好きなのはやまやまなのだけれど、年に数回、古本屋に本を売りに行く。


ちょっとした小遣いになる!ということだけではなく(ちなみに今回は27冊本を売って、1392円でした)、他にもメリットがあると思っている。

本を整理すること=自分の思考を整理すること


基本的な方針として、本棚におさまる分しか本は持たないようにしている。本棚のキャパシティを基準にして、そこからはみ出す分を売っていく。そうすることで、「またいつか読むかも……」と全部を残したくなってしまうことを防げる。


とはいえ、わざわざ買って読んだのだから、どの本にもある程度は思い入れがある。


売る本と残す本を分ける基準は、「読み返すことがあるかどうか」だ。


昔好きで熱心に読んだ本でも、これからの自分に本当に必要?と問いかけてみると、案外必要でないこともあるんじゃないか。あるいは、読むためではなく、所有欲、コレクション欲だけで持っている本もあるのではないか。


そんな「好きだけど、これから読むか分からない本たち」はバンバン売ってしまう。


いる本といらない本を選別する過程で、自然とその本を読んでいた時の自分の考えを振り返ることができる。そして、これからの自分に必要な本だけを残すことで、思考の無駄な部分が削ぎ落とされて、自分の今の状態が見えやすくなる。


定期的に本を売ることのメリットは、省スペースでも小遣い稼ぎでもなく、自分の思考を整理することなのだ。

すべての本が見えることを大切に


ささいなことかもしれないけど、モノとしての本が自分の目に入ってくる、というのは大切なことだと思っている。


本を整理して、すべての本がすっきり本棚におさまると、本の背表紙が見えるようになる。選別された本の背表紙が目に入ってくることによって、自分の大切にしたい考え方や価値観を、日常生活の中で無意識的に確認することができるんじゃないか。


この先読むかもわからない本が、本棚を見るたびに目に入ってくるということは、自分の思考にノイズが入ってくるということだ。もちろん、ノイズが入ってくること自体は悪いことではない。自分が信じること以外には耳を貸さない、という態度はカッコ悪い。


それでも、自分の本棚は、自分の思考が詰まった場所として、大切にしていきたいと僕は思っている。


今の自分に必要な本の背表紙が見える状態を保つことで、思考がとっちらかることなく、自分の価値観をすっきりと可視化することができる。情報過多でノイズだらけの生活の中で、自分の思考をふりかえり、確認することができるので、定期的に古本屋に本を売るのは結構好き。本の整理に関しては、このやり方でしばらく行こうと思ってる。


以上、オランウータンに日誌がお届けしました。