オランウータン日誌

保育士をしています。本と落語と自転車が好きです。

好きになるって素晴らしい!―もし私の細胞が小さな私でできてたら

たとえば、私の細胞の一つひとつが小さな私の形をしているとする。

無数の小さな私はそれぞれが意思を持っていて、それらミニもなぐの集合体として私が存在している。


がんばらなくてはいけないときは、無数のミニもなぐが高いか細い声で「ガンバルゾー、マケナイゾー」といきり立つ。

悲しいときには、小さな群衆はピーピー声をあげて泣く。

その結果として、私は仕事に励んだり、悲しい気持ちになったりする。

そのようにして私はここに存在している。


では、恋に陥った時はどうだろうか。


ミニもなぐたちは、それぞれの手にかわいい赤色の花を携えて、私の体中を駆け巡る。

響きわたる「オメデトー、オメデトー」という歓声。

私の指先は熱くなり、顔面は赤くなって、ぼんやりと熱に浮かされた私は、「おめでとう!」と叫びながら部屋を飛び出す。

恋の相手の女性に、花を捧げて愛を告げに行くのである。


恋に陥るとは、そのように素晴らしいことであり、言祝ぐべきことであり、奇跡と呼ぶべきものだ。


だから、もし恋に落ちたなら、後悔しないようにぜひとも恋状態にふさわしい行動を取るべきなのだ。


人を好きになることが奇跡である証拠に、私の周囲の環境は女性の方が多いのに(だいたい女:男=7:1くらいです)、私はもう久しく恋状態に陥っていないのである。もんもん。

以上、実は過去記事です


数年前、長いこと恋愛関係に陥っていなかった時期に書いた文章なんだけど、ちょっと発想がやばくって、ほっとくのはもったいないのでここにアップしてみた。


この文章からあえて教訓を引き出すのならば、自分の気持ちは素直に表現しましょうってことで、とすると、基本的にその考えは今でも変わっていなくて、相変わらず僕の体内は無数のミニもなぐが熱に浮かされて駆け回ってる。